今回の熱中人
藤中 道朗さん(77才)
(緑が丘2丁目在住)

“心を無にして土と戯れる農園は私のユートピア”

ホームページ委員でもある藤中さん。
家庭農園を始めて約40年。
定年退職後のここ10年は無農薬、有機肥料の自然農法に取り組み
4年前からは、自然農法のNPOにも参加。

家庭農園に熱中人!!

家庭農園を始めるきっかけは?

40年ほど前、緑が丘2丁目に宅地を購入し、自宅を建てる迄と始めたのがきっかけです。翌年自宅建築後も近所に農地を借用して続けています。
最初に借用したのは、麻溝に180坪【第一農園】 (数年前に70%を返却)
新たに番田に約200坪【第二農園】を借用し、合わせて約250坪(830㎡)の畑を楽しんでいます。
現在、第一農園は果物類、、第二農園は野菜類を主体として栽培しています。
   

眼前に広がる丹沢の山並み
(手前はスイカ畑の敷きわら)


自然農法への熱い思い

自然農法の定義も色々あるようですが、私は農薬・化学肥料を使用せず、極力自然の力を活用する農法と考えています。
家族に安全で安心して食べられる美味しい野菜を食べて貰いたいとの思いからです。
また、農薬を使用すると、自然界の益虫・害虫を含む色々な生物にダメージを与えることになり、それは自然界のバランスや循環を崩すことにもなります。自然破壊に繋がることを危惧しています。
更に、農薬や化学肥料を使用して、野菜を育てることは、野菜を過保護状態で育てることであり、健康で栄養価の高い野菜は育たないと考えています。残留農薬も気になるところです。


こだわりの自然農法

①まず、「元気で健康な土壌を作る」 
  1グラムの土壌には数億の微生物が生存していると言われていますが、
その中には人間・農作物に、良いものも悪いものもあります。
私の自然農法は土壌のなかに有用な微生物の割合が増殖、増加するよう対策を講じてゆくのが基本です。

発酵菌(乳酸菌・こうじ菌・イースト菌等)は、私たちの食生活に欠かせない有用微生物です。
私の取り組む自然農法の具体策は、これら発酵菌の共同体(EM)を培養した液体(EM液)を直接作物や土壌に散布、あるいは液体(EM液)を米ぬか、堆肥などに混ぜ合わせ発酵を促進させ、これを肥料として使用するものです。 

対策1  対策2   対策3
     
 風呂の残り湯で
発酵菌を培養中
米ぬか、油粕にEM液を混ぜて
発酵させ、
米ぬかボカシを作成。
肥料として使用 
 EM液、醸造酢+焼酎で
ストチュー作成。
病害虫の予防薬として使用

対策4 対策5  対策6
     
 堆肥作成時、
米ぬかボカシを
混ぜて発酵を促進。
肥料として使用
雑草は細断、乾燥させて、
米ぬかボカシと共に土中に埋込。
→肥料
 家庭の生ごみは
全量密閉容器で
米ぬかボカシで発酵。
→肥料


「連作障害の発生を防止する」 
  このため、畑の区画整理をして「農園見取図(区画図)」を作成し、各区間に区画整理番号を付けています。各区画番号の畑での過去4年間の作付野菜をパソコンへ記録し、連作の有無を確認のうえ、作付計画を作成しています。

   連作とは…同一の圃場(ホジョウ・はたけ)で同一の作物を繰り返し栽培すること

「コンパニオン・プランツ効果を活用する」 
  野菜の種類によっては相性があり、相性のよい野菜を並べて植えると、お互いに成長が促進される、或いは病害虫の発生が抑制できるなどの効果があります。これをコンパニオン・プランツといいます。現在、下掲の例のほか、トマト・ニラ・落花生の混植を試みています。
     
 キャベツとレタス
キャベツの害虫予防効果
イチゴとニンニク 
両者の成長促進
ゴーヤとインゲン 
インゲンのアブラムシ予防効果

たくさん穫れた野菜たち

野菜栽培の悩みの一つでもあるのですが、野菜は一時期に集中して収穫時期を迎えます。
親戚、ご近所、友人にもお配りしていますが、市内の母子家庭の保護施設にもお届けしています。
喜んで頂けるのが嬉しいのは勿論ですが、まとまった量を洗わずにそのままお届けできるので大変助かります。
普段静かな農園も施設の子供たちの春のジャガイモ堀、秋のサツマイモ堀で賑やかになります。

 ≪筆者の感想≫
藤中さんには我が家へも度々、お野菜や果物を届けていただいております。その中でも、サトイモは絶品!!お正月のお雑煮はいつも美味しくいただいております。これからもお元気で、美味しいお野菜を作り続けて下さいね!作り過ぎた時はいつでも協力させていただきます(^^; (坂)