今回の熱中人 | ||
林 孝さん (75才) | ||
(緑が丘1丁目在住) | ||
林さんは、10年前の「我が街の熱中人」の第1回登場人物で、今回は2度目の | ||
登場です。 前回は「小鳥の木彫り」(バードカービング)でしたが、相変わらずひた | ||
すら木工に熱中しており、 今は | ||
「からくりオモチャ」熱中人!! です。 | ||
小鳥のさえずりがお出迎え | ||
1. 熱中の対象が、小鳥の木彫り ➡ おもちゃハウス ➡ 手作り木工(根付け) ➡ からくりオモチャ へ | ||
加齢とともに細かな細工が難しくなってきた、そんな時出会ったのが、からくりオモチャで、出来、不出来を問わず子供 |
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から大人まで夢中になってオモチャを動かして喜ぶ姿に喜びを感じています。 |
小鳥の木彫り |
おもちゃのハウス |
手作り木工品(根付け) |
猫とネズミ:内部の構造を目視できます |
私が作っている「からくりオモチャ」は、西洋でオートマタ(AUTOMATIC・自動のMATTER・ | |
物体)とよばれる分野で、内部の歯車やカム等の機構部の動き、働きが外部から目視 | ||
できることを特徴としています。 私は、西田明夫の著書「摩訶不思議図鑑」に出会い、 | ||
これを教材に、設計図、組立図、部品づくりのテクニックを学びました。 |
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学んだ基本的な知識を生かしながら、 | ||
工夫をこらした、人まねでない、オモチャづくり を目指しています。 | ||
2. 「 からくりオモチャ」づくりの苦労するところ、また、楽しいところは・・・・・ | ||
概略図→具体的な設計図へ |
部品設計図に従い部品づくり |
出来上がった部品の数々 |
苦労するところの一つは、ハンドルを時計方向に1秒1回転の速度で廻すことを基本に設計図をつくることです。 | ||
つぎにメインの人形や動物づくりです。 紙粘土やジェルトン(バードカービング用木材)などで作り、アクリル絵の具で塗り |
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ますが、表情を出すのにいつも苦労します。 歯車など木の部品の加工は、図面をカーボン紙で木片に写し、糸鋸盤や | ||
ボール盤などで切り、整形します。 組立の過程での不具合、出来上がった後での不具合は毎度のことで、その都度、 |
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無い知恵を絞り出しながら、作り直します。 これは苦しみでもあり、楽しみでもありますが・・・・ |
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材料は、ホームセンター、百円ショップ、雑貨・手芸店、リサイクルショップ 等を探し廻ります。 | ||
特に百円ショップは材料の宝庫で本当によく通います。 | ||
3. 「からくりオモチャ」は何体位制作されたのでしょう。 作品紹介して頂けますか。 | ||
現在のところ約20種類、30台ほど作りました。 以下作品の一部ご紹介します。 |
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粉挽き:石臼を廻し、粉を挽きます |
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⇦ 外部から構造、動きを目視する ことができます |
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カエル:それぞれ首を振る機構が違います。 口を開け、鳴き声も出します |
荒武者:首を振り振り、なぎなたを振り回す |
お母さん:目、眉、口が動き、表情が変わる |
手品師:顔を動かし蓋を上げる毎に違う 品物が出てくる |
ピエロ:廻りながら楽器をトントントン |
ロープウェイ::登山者が登り、リフトが動く |
漁師:波に揺れる舟で網をあげる。大漁! |
4. 作品展は開かないのですか | ||
「からくりオモチャ」は動かして楽しむもので、一般的な展示はモーター駆動で誰が動かしても、速度、回転方向など同じに | ||
なっています。 私の作品はモーター駆動でないため、展示中は立会と説明が必要となり、従って短期間の展示が条件と | ||
なります。 | ||
平成28年1月16~17日、県立相模原公園 グリーンハウスで「木彫りの鳥達とからくりオモチャの作品展」を開催させて | ||
頂きました。 多くの方が来場され、喜んで頂きました。 特に小さなお子様達の目の輝きと興味しんしんオモチャを動か | ||
している様子が印象的でした。 今年は、光が丘公民館の文化祭に展示させて頂きたいと思っています。 |
夢中でオモチャに触れる子供たち |
高齢者も子供たちに負けじと夢中、真剣 |
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廻る廻るコーヒーカップ | ||
【筆者の感想】 | ||
10年前の「我が街の熱中人」第1回を取材させて頂き、彼の凝り性というか熱中ぶりに唖然としたものです。 料理も趣味で | ||
達人とのことで、後日招待を受けご馳走になり、次回は「料理熱中人」での紹介を目論んでいたところでしたが・・・ | ||
彼は「からくりオモチャ」を光が丘公民館の文化祭に出展したいとの希望をもっていますので、是非足を運んで頂き、 | ||
「楽しさ」「面白さ」そして夢を追いかけることの「素晴らしさ」を実感してください。 | ||