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城山地区の自然と風土

■城山地区の地盤
   
 城山地区は、神奈川県の北縁にあり、東京都町田市の西南部と八王子市南部に接し、西は津久井の山地につながり、砂岩、粘板岩、泥岩の堆積した小仏層群の岩盤の上に、火山噴火で堆積した関東ローム層が地盤となっています。

■相模川と里山から流れ出る小河川
   
 城山地区の南縁を西から東へ渓谷をうがって流れる相模川は、小倉で川幅を広げゆったりとした流れとなり厚木方面へ南下しています。     
 城山地区の北部には東京都と境界をなす境川と、本沢を水源とする穴川、小松川の二つの生活に身近な小河川があり、小規模な水田地帯を形成しており、地区中央部には若葉台住宅地の西を水源とする谷津川が久保沢を南下して小倉で相模川に注いでいます。    
 南部の小倉にはかなり豊富な水量の串川が流れ、かつては水車を回し、大正から昭和初年にかけて水力発電に利用された跡もあり相模川へ注ぎます。    
 城山地区の最南部の葉山島には藤木川など三本の小河川が山間から流れ、周辺には集落になっています。集落に沿って流れる相模川の川原には美しい水田が広がっています。    

 ■自然も豊かな城跡・城山

  旧城山町から旧津久井町にまたがる「城山」には戦国時代の山城の史跡が残り、江戸時代から幕府直轄地、明治以降は国有林であったため歴史と自然がよく保全されています。 


■暮らしの営みが自然と融合した城山地区
      
 古くから城山地区の自然はこの地域で暮らす人々の生活とともにありました。    
 なだらかな里山は生活燃料の薪炭供給林であり、広葉樹の落葉は家畜の飼育に使われたり野菜の苗床に利用され、山すその丘陵地には桑が植えられ、生活の基盤であった養蚕の荘園にしました。渓谷や河岸段丘には照葉樹林が地盤保全の役割を果たしてきました。かつて県南部との舟運に利用された相模川は、大雨時には洪水を起こし、橋を流失させたほどの大河でしたが、昭和10年代の「相模川河川統制事業」、戦後の「相模川総合開発事業」と続く神奈川県の大型総合開発事業により飲料水、工業用水、水力発電の安定的供給源となり、県全体の発展に貢献し、城山地区にはこれらの大切な施設が集中しています。    
 城山地区の自然と風土を見ると、当地に暮らす人々の生活に深く関わりをもち、人々に利用され、保護され、共存してきた姿をたどることができるのです。    
 植物では有名な「カタクリ」の自生地や、日本一の「ウラジロガシ」の巨木、神奈川県の名木に選ばれた「大カゴノキ」、珍しい「アオナラガシワ」があるなど、城山地区の植生は豊かです。  
  

 小倉橋・新小倉橋
相模川に架かる小倉橋・新小倉橋 

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