大野台地区には、1本すじかいのように斜めに通った道があります。
我々はこの道を「大野台の斜め道」とよぶことにしました。
古図では、北は八王子道、南は大山道とつながっており、これは現在部分的に残っている大野台の斜め道の、このころの完全な姿と思われ、大山道、当麻山道、久保沢道などの主要道路と変わらぬ存在感を示していました。
淵野辺村(左図 地元学まとめ誌より)
明治15年に出版された陸軍の迅速日本地図(左図)では斜め道は北は当麻山道、南は大山道(道者みち)につながり、さらに大沼新田まで通じる主要道として示されています。
麻溝台中学校の西隣にあり明治15年に日本陸軍参謀本部測量課が日本で最初に設定した三角測量基線の端点。場所が保存されています。
相模台地の他の地域と同様にこの時代はこれまで秣場として活用されていた土地の大部分が養蚕のための桑の栽培に当てられるようになりました。
斜め道の周辺はこの時代でもまだ民家は無く、養蚕のための桑と薪炭用樹木の生い茂る場所でした。
大野台に開拓者の民家ができ、生活のために周りの土地は野菜、陸稲などの栽培に転用されていきました。
北海道部落のこと(大野台1〜3 5〜6丁目周辺)
新たな道が建設され、すじかい道は大沼方面あるいは淵野辺方面を直接結ぶ道としての必要性が薄れ、主要道としての役割は終えました。


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