


光が丘公民館では、毎年、春と秋の2回、車椅子ペタンク講習会を開催している。
ペタンクとは、3人1チームで的に向かって1人2個ずつ金属ボールを投げ合い、相手チームより的に近づけることで得点を競うスポーツである。光が丘地区では、自治会を中心に盛んに行われていて、このペタンクを車椅子利用者の人たちにも一緒に楽しんでもらいたいと始められたのが車椅子ペタンク講習会である。地域の人たちで構成される公民館3専門部(体育部、文化部、青少年部)と地区社会福祉協議会の共催により実施されていて、昨年の9月18日に12回目を開催した。
当日は記録的な残暑が続く中、会場の青葉小学校校庭に、2人の車椅子利用者と、緑が丘中学校の生徒、地域の福祉ボランティアなど、合計56人が集まった。参加者たちは、体育部員からペタンクの基本的なルールやボールの投げ方などを教わり練習を行った後、チームに分かれてゲームを楽しんだ。各チームには中学生や福祉ボランティアたちが加わり、移動や投球の手伝いをしたり、車椅子に乗って投球を行ってみた。参加者たちは、笑顔の中にも真剣な眼差しでプレーを続け、会心の1投にガッツポーズを決めて喝采を浴びたり、痛恨の1投に肩を落として慰められたり、会場は笑いと歓声に包まれていた。
その後、青葉小学校のランチルームに移動して親睦会が開かれ、参加者たちは昼食をとりながら一人ずつ順に感想を述べた。「丁寧に教えてもらい上手く投げられるようになって嬉しかった」、「緊張して思うように投げられず悔しかった」、「中学生と一緒にプレーできて楽しかった」などの感想が聞かれ、「来年の春にもまた同じチームになろう」と、中学生と約束している姿も見られた。
この事業は、車椅子を利用する人たちが地域と交わる機会であるとともに、地域の人や、特に中学生にとっても障害のある人と交流できる貴重な体験の場となっている。
光が丘公民館では、この事業の参加者が増えて車椅子ペタンクの輪が広がり、将来的には、全市の車椅子利用者を対象とした大会を実現したいと考えている。
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