


上溝公民館は、昭和24年10月、大沢公民館とともに市内最初の公民館として、当時、振興会館という建物を使用し誕生した。
その後、昭和29年11月20日の市制施行後、昭和44年4月、市内初の独立公民館として開館した。
昔から「上溝」と言えば、「夏祭り」であり、その歴史は百数十年あり、毎年7月下旬に行われ、神輿の渡御と山車の巡行以外に、鼓笛隊や阿波踊り等のパレード、演芸ショーがあり、昨年は2日間で過去最高の41万人の来場者で賑わった。
この夏祭りに合わせ、文化的な催しとして、平成6年から夏祭り文化展を開催している。「まつり」・「夏」をテーマに、短歌と俳句の作品を募集し、それを地元地域の方に筆耕を依頼し、筆耕された作品(掛け軸、短冊)とともに、生花サークルによる生花を展示している。
短歌と俳句については、一般の方は館報・地域情報紙で、小・中学生、高校生は館区内の学校内掲示ポスターで募集し、毎年、小・中学生から多くの作品の応募があるが、展示スペースに限りがあるため、応募数を学校ごとに上限を設け調整しなければならないのが実情である。学校での学習の一つとしての位置づけがあるかとも思うが、関心の高さが伺われる。昨年は小・中学生では、短歌が3点、俳句が183点、一般の方から短歌が15点、俳句が9点、短歌俳句で計210点を展示した。また、生花は公民館利用サークルの協力により20点展示していただいた。
短歌と俳句の作品の内容は、「夏まつり」を題材にした作品が多く、担ぎ手が声を出し元気よく神輿を担ぐ様子、山車で笛や太鼓に合わせおかめやひょっとこ等が舞を演じる様子、まつりの楽しみである露店でゲームをする様子等その情景が文字から鮮明に浮かび上がる。他には、夏の風物詩であるゆかた、花火、すいかを題材にした作品、節電を題材にした作品が見受けられた。
生花は文化展に彩りを添えるものとして来場者の目を楽しませ、ひと時の心の安らぎを与えた。
応募された短歌と俳句は作品集としてまとめ、応募した小・中学校に配布している。また、色紙に筆耕された短歌及び短冊に筆耕された俳句は、夏祭り文化展終了後、学校を通して応募した児童・生徒に渡すので、記念に残るものとなるであろう。
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