


去る2月、麻布大学のキャンパス内の「エコ的な物」を探し出し、環境問題を考えようという試みの青少年部事業「子どもエコ探検ツアー」を実施した。
この事業の講師は、麻布大学・地域環境研究室の村山先生及び9名の学生諸子。冒頭、ツアーの一行は、今日の探検の目的がキャンパスを廻り、エコ的な物を見つけて歩くことであり、さらに、そのエコ的な物に該当するアイコンシールを使い「グリーンマップ」を作成することであるとの説明を受けた。
グリーンマップとは、自分が暮らす街の環境に良いもの・悪いものなどを、百数十の絵文字(アイコン)で表現した”環境マップ”をいう。この手法は、1995年の創設以来、地域の草の根グループや学生、行政、旅行会社など多くの団体の関りと共に成長を続け、現在、持続可能型コミュニティを目指す人々のネットワーク・ツールとして、世界中で高い評価を受けている。
学内の地図とアイコンシールを渡された一行は、注意深く観察をしながら歩を進める。何か発見があったら、その都度、発見したものを表すシールを地図上に貼り付けてゆくのだ。今回使用したアイコンは12種類。子どもにやさしい場所、ながめのいい場所、安らぎの場所、悲しい場所・汚れている所、虫がいる所、花がある所等々を表すアイコンを使用した。該当するアイコンがなくても、何か発見があれば地図上に記入して歩く。特に、この大学には獣医学部があって動物が飼育されているため、各自色々と発見があったようだ。
教室に戻ると、今まで一人一人が作ったマップを、模造紙大のキャンパス地図に落し込む作業をした。でき上がったのが麻布大学キャンパスのグリーンマップというわけだ。同じ場所を廻って作った地図でも、コースの取り方、目の付け所の違いで、3グループそれぞれの地図ができあがった。この地図を使って、子どもたちは今日一日何を見たか皆の前で発表した。時々学生や仲間に助けてもらいながらも全員が発表した。一見、単純な作業にも思えるが、今回このプログラムで学んだことは、チームの作り方、地域環境を見る目、それを表現する技術など多岐にわたる。今後上鶴間地域の環境を考えていく上での、一つの手法を学ぶことのできたエコ探検ツアーだった。
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