


大野南公民館は、相模原市の南の玄関口である相模大野駅の西側に位置し、大学や高等学校、市立相模大野図書館などの文教施設や、大型百貨店等の商業施設、区役所や保健福祉センター等の行政施設が集積する拠点であり、首都圏のベッドタウンとして昭和30年代後半以降に急速に人口が増加し、発展してきた地域である。
昭和58年9月、南合同庁舎(現・南区合同庁舎)の完成とともに、独立公民館として開館し、館区内には、約13,200世帯で28,500人の方々が住んでおり、公民館登録サークルは、約570団体を抱えている。現在では、29回を迎える大野南公民館まつりや55回を迎えた大野南体育祭、専門委員会委員が主体的に担う青少年事業、健康体育事業、文化・家庭教育事業など多彩な事業を展開している。又、運営委員によって企画、運営される学級・講座は、市民の自己研鑽、自己実現の場となっている。
特筆すべきは保育委員会の設置で、昭和57年に婦人学級「こどもの食生活を考える」から生まれた。「子育ては母親だけの問題ではなく、地域の様々な人のつながりの中で」を基本に行われ、現在に至っている。昭和63年からは、首都圏の利便性から宅地化が進み、核家族化が進んでいる背景から子育て支援の事業が多く組まれ食育講座、絵本の読み聞かせ、こどもの発達や子育ての悩みなど、母親や保護者を支援する取り組みがこどもの発達年齢ごとに開催され大きな評価を得ている。
平成17年には、大野南公民館振興計画が延べ400人以上の委員の尽力により設定された。この計画に基づいて開始された事業のなかでも、大野南クラシックコンサートは、専門家によるクラシックを中心とした演奏を通して、地域住民に豊かな感性を育てると共に文化の向上を図り、併せて人々の出会いと交流の機会となっている。初年度平成17年は市の予算を使って開催したが、翌年からは、実行委員会の独立採算で実行され、市民の皆様から毎年楽しみに待たれている。今年度は、9月15日に開催する。
今後、大野南公民館は都市型の公民館として、豊かな人間関係の形成と薄れていく地域のコミュニティの回復、地域の人材育成、地域文化の発展への寄与が期待されている。
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