


神奈川県民の大切な水瓶の一つである「津久井湖」や、鎌倉時代に筑井氏が築城したといわれる「津久井城址」、昭和20年代に「おらぁ、三太だ」の台詞で一世を風靡した『三太物語』の舞台も、ここ津久井である。津久井中央公民館は、そんな豊かな自然と歴史に恵まれた、市内一の広大な館区を持つ公民館である。
当館の館区(青根公民館区を含む)は、全市の約4割の面積を占めており、自然に恵まれた広大な土地は、中野、中央、串川、鳥屋、青野原、青根と6つの地域に分かれ、それぞれの地域で、昔から人と人とのつながりをとても大切にしてきている。
しかし、あまりに土地が広いため、ともすれば生涯学習活動の空白地帯が生じる懸念もある。そこで、どの地域にも生涯学習の機会を持ってもらえるよう地域住民や学校などの声を聞き、出前事業として各地域に赴き、その地域に合った講座などを開催している。地域の歴史を学びながらのウォーキングや、古くから栽培されている津久井産大豆や地粉を使った料理を学ぶ講座などは人気がある。
また、津久井は東西に広いため、一堂に会して交流したり、館区の西側から同じ相模原市内の中央区や南区まで自家用車を使わずに、本数の少ない路線バスを乗り継いで行き来したりすることは困難である。そこで、今年の4月18日に、大型バスを仕立て、話題の小惑星探査機はやぶさをテーマに、MOVIX橋本〜JAXA相模原キャンパス〜市立博物館を見学する事業を開催した。
早朝から、5箇所設けたバス停で順に参加者を乗せ、まずは映画『おかえり、はやぶさ』鑑賞。感涙の乾く間もなく映画の舞台でもあるJAXA相模原へ。食堂でJAXA職員や学生に交ざって昼食をとり、はやぶさカプセル回収に立会った職員に、映画で見たそのままの施設を案内してもらう。続いて市立博物館でプラネタリウム観覧。はやぶさプロジェクトや金環日食について学んだ。
まさに「はやぶさ」尽くしの一日で、「スケジュールがきつすぎる」と苦情が出るかと思いきや、「来年もまたバスに乗って旧相模原市の施設を見学に行きたい。」という声が多数聞かれた。これからも、市内のいいところをどんどん紹介していきたい。
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