


相模原市のほぼ中央に位置する清新地区は、JR横浜線相模原駅やJR相模線南橋本駅から徒歩圏内にあり、高層マンション等の建設により世帯形成層を中心とした人口増が続いており、少子高齢化社会が進む中で、子どもの数が多いことが特徴となっている。このような地域の特色を生かすべく当公民館ではきめ細かい子育て事業を展開している。
平成14年より開始した子育て講座は、平成20年には、より細かい3段階の年齢に応じた子育て事業となった。段階に応じたより細やかな子育て事業を展開したことにより、保護者も自分の子どもにより近い年齢層と知り合いになることができ、子育てのサークルもいくつか立ち上がっている。
近年の核家族化により孤立しがちな母親にとって、この事業はとても意味の深いものであり、公民館事業に参加することにより、子育ての疑問や不安を軽減することを目的としている。そのためプログラムも母親たちが気軽に参加でき、楽しめるものを工夫している。
実際に事業に参加してみると、保護者の方々は実に真面目でひたむきに子育てを行っており、講師の先生方に積極的に質問して自分が持っている悩み等を解決しようという姿勢が強くみられる。悩みをみんなの前でオープンに話すことにより、他の保護者からも共感されたり、アドバイスを受けることにより、初めての子育ては大変なのは自分だけではないという、安心感を持つと同時に同じ年齢層の子どもを持つ親としての連帯感が生まれている。
この子育て講座は、複数の講座に参加することが可能なため、保護者間の交流がより密なものになっている。また高齢化の進む公民館にとってもこれからの活動に若い世代を取り込むことにより、公民館活動の活性化が期待できる。
今後の課題は、自治会加入率の低い若い世代に事業を広く周知し、より多くの人に公民館活動に参加してもらうことである。そのためには電子媒体を活用した公民館からの情報発信、および地域のスーパー・病院等にポスターを掲示するなど工夫していくことが重要になってくる。
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