


相武台公民館は、相武台出張所内に事務局を置く組織公民館として、昭和49年に旧相模原市内で16番目の公民館として設立され、多くの地域住民の参加・支援のもと活発な活動を行ってきた。公民館利用団体登録数は約240団体あり、自ら利用者協議会を組織し、活発なサークル活動を行っている。
相武台公民館では、公民館振興計画の重点目標で「住民参加による運営体制づくり」を掲げ、その中で、個々の得意なものを地域住民のために役立てる制度「ちょっとだけ先生登録制度」の充実を図っている。この「ちょっとだけ先生登録制度」は地域における「学びあい・教え合い」の精神から、地域に在住・在勤する知識、技術、経験等の豊富な方を発掘し、指導者として登録する制度で、地域における自主的な学びあい・教え合いを推進し、個性ある生涯学習のまちづくりの一助とするという目的で平成7年度に発足した。
まず、ご本人の申し出や他の推薦により、「ちょっとだけ先生」に登録をし、公民館はこの情報をまとめ、紹介ノートを作成し公開する。これにより、地域住民から要望があったときに、公民館が仲介するというしくみになっている。公民館は、地域住民の学習要望に基づき、指導者と地域住民の仲を取り持つコーディネーターとしての役割を担っている。
現在、33名の登録者があり、これまでにも小学校の体験教室やクラブ活動の講師として、活躍いただいている。市立相武台中学校で開催される体験型学習「ふれあいWAI」にも指導者を紹介している。これは、生徒だけではなく、地域住民も参加できる行事であり「ちょっとだけ先生」は地域の講師として参加している。また、平成17年度からは「ちょっとだけ先生登録制度」の利用向上を図る目的で、公民館主催「ちょっとだけ先生による夏休み教室」を開催している。これは、小学生の夏休み自由研究のお手伝いを兼ねたものだが、毎回、多くの子どもたちが参加し、夏の恒例事業として地域に定着している。
公民館運営の実施主体は地域住民である。これからの公民館活動を充実させるには、さまざまな能力や経験をもった住民の力を発掘し、これを地域に活かしていくことが必要である。その意味でも、今後も「ちょっとだけ先生登録制度」の充実を図っていきたいと考えている。
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