


城山公民館は相模原市のほぼ中央に位置し、東部地区はJR横浜線、京王相模原線の橋本駅からほど近く、交通環境に恵まれた生活圏となっている。また、西部地区は津久井湖、城山湖を有し相模川が南下している。さらに北部地区には高尾山系に連なる山々や丘陵があり、特に小松・城北地域には日本の原風景である里山がその姿を色濃く残し、貴重な地域財産となっている。その里山を有している小松・城北地区は平成20年に神奈川県の条例に基づき「里地里山保全等地域」に選定され、神奈川県と「小松・城北」里山をまもる会、地権者の間で県内初の「里地里山活動協定」が締結された。
城山公民館ではその貴重な里山の自然をフィールドに今年で3年目となる「しろやま里山探検隊」を橋本公民館との共催事業として実施している。里山を守る大切さ、重要性の意義を学び、豊かな自然環境と郷土愛を育むことを目的に、体験型の活動を中心に今年度は来年3月まで全9回で実施する。6月23日に第1回が開催され、結団式の後、市内から集まった小学1年生から6年生までの32名が里山にてホタル観察を行い事業をスタートさせた。第2回目の7月21日は、神奈川県水源地域交流の里づくり事業である上下流域自治体間交流事業とタイアップして藤沢市遠藤公民館から小学生20名を招いて実施され、水棲生物の観察会、ブルーベリージャムづくりなどをとおして、藤沢市の子どもたちと丸一日充実した交流を図ることができた。
他に野菜の種まきから収穫、そして収穫した野菜の料理実習を行ったり、野菜を育てる畑には隊員が制作したかかしを設置する。また、城山湖の自然を満喫しながらのハイキング、山頂付近での星空観察等、里山の自然を思う存分実感することができる内容である。
この事業の実行委員会は「小松・城北」里山をまもる会の会員と昨年参加した親子の代表が積極的に加わり、今年の隊員たちをサポートしている。こうした里山での活動が、参加者だけではなく地域住民の意識向上につながり、後世まで緑豊かな自然とともに里山を守ることとなるであろう。
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